減塩することイメージ

《血圧を思いやる食だより》

大切なことは「減塩」すること。[第2回]

減塩と聞くと、「味を薄くする」、「減塩タイプの調味料を使う」と思う方が多いですが、それだけではありません。味つけ以外のポイントで盲点なのが、「おかずの品数」です。

 

どんなにうす味に気をつけても、おかずがたくさんあると、ちりも積もれば山となり…塩分が多くなってしまいます。おかずを何種類もつくっている方は、まず「おかずを一品減らす」ことから始めてみましょう。それだけでも減塩につながります。

 

食事とみそのイメージ

 

また、最近の研究では、発酵食品である【みそ】に塩分の影響を和らげる物質が含まれていることが分かりました。【みそ】は塩分が多いから避けがちですが、健康に気を使っている方もぜひ【みそ】を使ってみてくださいね。

【腸内環境は血圧にも影響する】

腸内フローラ イメージ

 

最近は、血圧と腸内環境の関係も注目されています。腸内環境は血圧の調節にかかわっており、腸内環境のバランスが乱れてしまうと高血圧や動脈硬化のリスクが高くなるという報告があります。腸内環境をととのえるには、食物繊維やオリゴ糖、発酵食品をとることが大切です。おみそ汁に野菜や海藻をたっぷり入れると、食物繊維と発酵食品を一緒に取り入れることができておすすめですよ。
毎日の生活習慣をふりかえり、発酵食品をとりながら、血圧を気遣って過ごしましょう。

【執筆・監修/Eatreat管理栄養士 宮﨑 奈津季】
<参考文献>●津下一代:「自分に合った血圧コントロールの見つけ方」『栄養と料理』、2022年第88巻 第2号、p.7-10 ●渡辺宏光 他:「脳卒中を起こしやすい自然発症高血圧ラット(SHRSP)における脳卒中に対する日本の味噌(みそ)の保護効果」『American Journal of Hypertension』、2018年第31巻 第1号 p.43-47 ●脇野修、吉藤渉、井藤裕:「腸内細菌叢と生活習慣病」『日腎学会』、2017年第59巻 第4号、p.562-567

関連記事