また小腸には、栄養素を取り込む以外にも、大切な役割が2つあります。
ひとつは、病気からからだを守る役割です。口や鼻から入った細菌やウイルスは小腸まで届きます。
これを、免疫細胞(めんえきさいぼう)が攻撃することで、私たちは病気にならずに済んでいます。
免疫とは、細菌やウイルスからからだを守ってくれるしくみを意味します。
実は、この免疫細胞の7割は小腸にあります。まさに病気予防の最前線ですね。
腸内環境(ちょうないかんきょう)を良くすることで、免疫細胞の活動を活発にして、病気にかかりにくいからだになるのです。
しかし、この免疫細胞がからだに害のない細胞を、まちがえて攻撃してしまうことがあります。
これがアトピーや花粉症などのアレルギーです。アレルギーは、腸内環境の状態によって症状も変わってくるのです。
小腸のもうひとつの役割は、腸内細菌が「セロトニン」という神経伝達物質をつくって出すことです。こころまで左右するちからがあるのですね。
セロトニンは、 腸で9割がつくられます。腸がよろこぶごはんを食べて、幸せホルモンをたくさん出しましょう。
小腸の役割は3つありました。
1.栄養素を取りこむ
2.病原菌からからだを守る
3.幸せホルモンを出す
小腸は、生きるために毎日大切な役割を果たしてくれているのです。
次回は、大腸の役割を見ていきましょう。