特集発酵でおいしいおもてなし
「普段料理の延長上におもてなし料理があるのが私の料理」と話す飛田和緒さん。そんな飛田さんに、しょうゆもろみの冷凍そうざいを使ったおもてなし料理をつくっていただきました。
飛田和緒さん 料理家。旬の素材を生かした、つくりやすくセンスのよい家庭料理に定評がある。普段ご飯をおもてなしにグレードアップさせる技はお手のもの。著書に『常備菜』(主婦と生活社)、『私の保存食手帖』(扶桑社)ほか多数。
「しょうゆもろみはこれ一つで味が決まるのが便利なんですよね」と飛田和緒さん。外食も多くなり、野菜不足になりがちな、これからの季節。野菜がたっぷり摂れる、好評のおもてなしメニューを教えていただきました。
まずは冷凍そうざい「豚のしょうゆもろみ漬け」を使ったアレンジメニュー。好みの野菜をたっぷりゆで、蒸し焼きにした「豚のしょうゆもろみ漬け」をスライスしてあえます。しょうゆもろみとごま油を合わせたドレッシングをかけたホットサラダです。「豚のしょうゆもろみ漬け」は1枚しか使いませんが、野菜がたっぷりなので3〜4人分として十分、食べ応えがあります。
もう一つは、手巻き寿司風に生野菜にご飯や肉をのせ、「しょうゆの実」をのせて食べる提案です。ポイントはしゃぶしゃぶ用の肉のゆで方。飛田さんはだし汁に「しょうゆもろみ」を加えたスープで肉をゆでることで、火を通すと同時に下味をつけてしまうそうです。すると、野菜やご飯と合わせた際、「しょうゆの実」をほんの少しのせるだけで風味豊かな味わいに。ゆで汁はそのままとっておき、スープのベースにするとよいでしょう。
日常とおもてなしの境界線を自由に行き来する飛田さんの料理提案。簡単でおいしく、すぐの試してみたくなるものばかりですね。
しょうゆもろみは温かいものに合わせると香りが立つので、根菜ほか、茹で野菜、蒸し焼きにした豚肉に合わせてホットサラダに。
4人分
野菜はすべて、ゆでてザルに上げ、ペーパータオルにのせて水気をとる。
豚のしょうゆもろみ漬けはフライパンに油をひかずに入れ、蓋をして蒸し焼きにする。焦げないように注意しながら両面を焼き、食べやすくそぎ切りにする。
器に 1 、 2 を入れてドレッシングをかけてあえる。
野菜は季節によってお好みで。豚肉はそぎ切りにするこ野菜ともなじみやすくなり、口当たりも柔らかになるので食べやすい。
サムギョプサルや手巻き寿司風に、野菜やご飯を好きなだけ重ねて、しょうゆの実をのせてまきまき。ヘルシーで野菜もたっぷりとれて喜ばれます。
小ねぎ(7㎝長さに切る) 2〜3本
鍋にだし汁を入れて温め、しょうゆもろみを溶かし入れたところに牛肉を泳がせ、すぐに引き上げて水気をきる。
器に1と野菜、しょうゆの実を盛り付ける。葉野菜に肉と薬味をのせ、しょうゆの実をつけて包んで食べる。好みでご飯も一緒に巻いて食べても。
だし汁にしょうゆもろみを入れて肉をゆでるので、ゆで汁には肉のうま味が加わり、かきたま汁など汁物のベースなどにも使える。
次回第4回は飛田さんの、鴨ロース煮を使ったおもてなしレシピをお届けします。 文/𠮷田佳代 写真/竹内章雄
飛田和緒さんの発酵でおもてなし [第1回]
特集/発酵でおいしいおもてなし
飛田和緒さんの しょうゆもろみでおもてなし[第2回]
豚のしょうゆもろみ漬け
冷凍そうざい
しょうゆの実
調味料/具入り
しょうゆもろみ
調味料/基礎