特集発酵でおいしいおもてなし

飛田和緒さんの発酵でおもてなし [第1回]

「普段料理の延長上におもてなし料理があるのが私の料理」と話す飛田和緒さん。そんな飛田さんに、しょうゆもろみ調味料を使ったおもてなし料理をつくっていただきました。

まずは手軽にできて応用が利く、便利な2品をご紹介します。おもてなしの場合の工夫もぜひ参考にしてください。

飛田和緒さん
料理家。旬の素材を生かした、つくりやすくセンスのよい家庭料理に定評がある。普段ご飯をおもてなしにグレードアップさせる技はお手のもの。著書に『常備菜』(主婦と生活社)、『私の保存食手帖』(扶桑社)ほか多数。

漬けておくだけで簡単! しょうゆもろみ漬け卵

今回紹介する「しょうゆもろみ漬け卵」は、お弁当のおかずとしても登場回数の多い一品ですが、器に変化をつけて盛り付け、香菜(パクチー)などの香味野菜を添えれば、ワインや日本酒にも合うおつまみにもなります。サクサクしょうゆアーモンドをのせても、食感が加わって喜ばれます。

 

「ゆで卵をしょうゆもろみに漬け込むだけなので本当に簡単なんですよ。ゆで具合はお好みで、うずらなどを混ぜても楽しいですし、黄身だけを漬け込めば、白いご飯にぴったりのご飯の供にも。しょうゆもろみ自体が複雑なうまみをもっているので、これ1つで深みのある味わいになるのが気に入っています」

しょうゆもろみ漬け卵

材料

4人分

しょうゆもろみ
大さじ1/2〜1
4個

つくり方

小鍋に湯を沸かして卵を入れ、8分ゆでて半熟に仕上げ、粗熱が取れたら殻をむく。

密閉保存用袋などに1を入れ、しょうゆもろみを入れてなじませ、空気を抜いて2〜3時間おく。半分に切って器に盛り、好みで香菜などを添える。

おいしさのヒント

好みの刺し身にサクサクしょうゆアーモンドと薬味を包んで。みじん切りのパセリや、薄切りの赤玉ねぎ、しそなどお好みで。

魚介なら何でも! サクサクしょうゆカルパッチョ

サクサクしょうゆアーモンドと薬味野菜をのせただけのカルパッチョは、火を使わずつくれる嬉しい一品。

「使う魚は、いかやたこ、えび、ホタテの刺し身など、旬のもので」薬味を数種類混ぜてたっぷりのせれば、栄養バランスもよくなります。白身や青背の魚を皿ごと蒸して、サクサクしょうゆアーモンドをかけるのも、これからの季節にはおすすめです。

 

「ガラスの器を使うと、お刺し身の色が綺麗に見えて、それだけでおもてなし仕様になります。何種類もお刺し身を合わせて、薬味とあえてサラダ仕立てにするなど、工夫して楽しんで」

鯛のサクサクしょうゆカルパッチョ

材料

4人分

サクサクしょうゆアーモンド
適量
鯛の刺し身(帆立貝、いか、えびなどでも)
適量
赤玉ねぎ(薄切り)
適量

つくり方

鯛は薄くそぎ切りにして皿に並べ、サクサクしょうゆアーモンドをかけて白髪ねぎをのせる。

次回第2回は飛田さんの、しょうゆもろみの冷凍そうざいを使ったおもてなしレシピをお届けします。

文/𠮷田佳代 写真/竹内章雄