今回、陳さんに紹介していただいたのは、燃麺(ランミェン)と呼ばれる四川省の汁なしそばです。四川省の麺というと日本では担々麺がポピュラーですが、この燃麺もまた、四川省のソウルフード。屋台ほか、様々な場所で食べることができるそうです。現地で料理修業をした陳建太郎さんにとっての、懐かしの味なのだとか。
「中国料理は、調味料や漬物ほか、さまざまな発酵食品を重ねて複雑なうまみを出すのが特徴です。修業先だった四川省でも、豆板醤や豆豉をはじめとする自家製発酵調味料が、各家庭に自然と伝承されていて、その数に驚かされたものです」
調味料の他に漬物も豊富で、炒めたり煮たりして味出し素材に使います。なかでも、四川省特産の芽菜(ヤーツアイ)という漬物は代表的なもので、乾燥させた青菜を五香粉と塩で漬け込み、発酵させたもの。
「今回は、芽菜の代わりに高菜漬けを使い、ひき肉をもろみ花椒と甜麺醤で調味した肉味噌を合わせます。刻んだネギ、高菜、粉唐辛子などをたっぷりと麺の上にのせ、熱くした油をジュっとかけると、もろみ花椒の爽やかな香りと、高菜の香りが合わさって、なんとも食をそそりますよ」
最後に「サクサクしょうゆアーモンド」をのせれば、さらに香ばしく、食感のよさも楽しめます。ぜひお試しください。