特集アクアパッツァ 日髙良実さんに習うおもてなし料理
「アクアパッツァ」の日髙良実さんに、しょうゆもろみを使ったイタリアンの簡単レシピを教えてもらいました。第3回はおもてなしの主役にもなるムニエルです。
日髙良実さん 東京・南青山「アクアパッツァ」総料理長。日本を代表するイタリアンのシェフ。素朴で力強いイタリア郷土料理の魅力を打ち出しながら洗練したスタイルを確立。温かい人柄に長年のファンも多い。
おもてなしにも喜ばれるムニエル。でもソースをどうしたらいいの…という人におすすめのレシピを、日髙シェフに教えてもらいました。
「しょうゆもろみ」のバターソースで作れば、塩も使わずに味が決まります。粉をはたいてバターでソテーした鮭の切り身を取り出すと、フライパンには旨味がたくさん残っています。そこに新たにバターを加えてじっくり泡立つまで焦がします。ぶくぶくしてきたら、ここにしょうゆもろみを加えてなじませれば、しょうゆもろみ味の焦がしバターソースのできあがり。塩も使わずに味が決まります。
「しょうゆもろみに直接、火を入れるのではなく、最後に加えて予熱で香りを立たせるのがおいしさの秘訣。とろりとバターになじませたら、レモン汁を加えて味を締め、こんがり焼いたソテーにかけます」
このしょうゆもろみソースは、付け合わせのじゃがいもも絡めて、最後までさらいたくなるおいしさ。鮭のほか、さばやたら、ひらめなど、好みの切り身魚でどうぞ。レモン汁の代わりに酢漬けのケイパーを加えるのもおすすめです。
2〜3人分
下味(塩、こしょう各少々)
ころも(薄力粉適量)
じゃがいもは水からゆで、やわらかくなったらざるにあけて水けをきり、鍋に戻して再び火にかけ、水分をとばして粉吹きにし、フォークなどで少しつぶす。
鮭の表面に下味をつけて少しおき、ペーパータオルなどで水分をふく。薄力粉を薄くまぶす。
フライパンにバター大さじ2〜3とオリーブ油を入れて強火にかけ、バターが溶けたら中火に弱め、②を加えて焼く。ふつふつと焦げてきたらレモン汁としょうゆもろみを加えてスプーンなどで鮭の表面に油をかけながら、両面こんがりと焼き、パセリも加えて絡め、取り出す。器に①のじゃがいもを広げ、鮭を盛り付ける。
③のフライパンの余計な脂をペーパータオルできれいにし、バター大さじ3を加えて少し煮詰め、③の皿の上からかける。
次回第4回は日髙さんの「しょうゆもろみ風味のカツサンド」のレシピをお届けします。 文/𠮷田佳代 写真/木村 拓 器/工芸店ようび
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