海外に行くと、誰もがしょうゆ味が恋しくなるといいます。私もその一人。
海外出張にだいぶ行ってきましたけど、ダウンタウンのお店から、アップタウンのお店まで、キッコーマンのしょうゆが置いてあるんですよね。
あの赤いフタの「しょうゆ卓上びん」、榮久庵さんのデザインは機能的にもいいし、なにせ可愛い。
日本の生活上のシンボルとして根付いています。
この先も、あの形はちゃんと残っていてほしいなと思う存在です。
我々の会社は、日本で初めての広告デザイン制作会社で、カロリーメイトなどの商品ロゴデザインなどを長年担当していて、時代によってああいったデザインも変わっていないように見えて、微妙に見直しをし続けています。
“伝統って守るものではなく、あくまで作っていくもの”。
デザインやクリエイティブを生業にする中で、いつもそんな気持ちで向かっています。
しょうゆで浮かぶ料理といえば、ランチでよく行く銀座 圓(まる)の焼き魚定食がお気に入り。
脂が乗った炭焼きの鯖にしょうゆをたらして、白ご飯少な目、味噌汁は(こっそり)多め。
この会社がある銀座は、「いつもの」って言わなくても、そんなふうに出してくれる粋な土地。
裏通りには路地がいっぱいあって、路面店が残っていて、実はとてもローカルな場所。
航空写真を見ると、実は盆地のようになっているから、私は「銀座盆地」なんて呼んでいます。
銀座にはおいしい店が山ほどあるけれど、寿司、肉、洋食、結局どれもしょうゆがいい仕事をしています。
何を隠そう、私の先祖は堺の麹屋です。
しょうゆ、味噌、酒も作れるから、麹ってダイヤモンドのように価値がある。
そんなわけで、私自身には生来の「発酵」の遺伝子がある気がしています。
発酵という概念や、英語の「fermentation」という言葉も好き。
人って、頭の中でいつも概念とか言葉とかをいつも発酵させていますよね。
「いい案が突然出てきた!」なんて言い方もあるけれど、きっとそれは気になったものがいつの間にか頭の中で発酵して「おいしいものができあがり!」って生まれでたもの。
アイディアもしょうゆも発酵してうまくなる。
そんなところで、御後(おあと)が宜しいようで。ぺペンペン!