今回作っていただいたのは、定番のすまし仕立て。すっきりとした上品な口あたりで、うす口しょうゆと塩で調味しています。
「お店でも一番だしは必ず使いますが、それはお椀にのみ。あとは牛、豚、鶏、野菜系、ドライトマトなど、料理によって使い分けます。店の料理というものは、突き詰めて作り込むものなので、ベストは1つ。けれども、家庭での使いやすさは、汎用性があるかどうかにかかってきます」
大体、人間の塩分の血中濃度は0.8%から0.9%で、お吸い物の塩分濃度は大体それくらいなのだそう。1%のだしを用意しておくと、体内塩分濃度くらいになるというわけです。
「つまり、飲むのに良い濃度ですね。でも、食べるのには頼りないので、おひたしなどにする時などは、もう少し濃くしたりします」。
なるほど、飲むのにちょうど良い塩加減とは納得です。しかも、汎用性があるので、魚から野菜まで、様々な素材に合わせやすいのも重宝しますね。