食材の選び方や調理の工夫で、かむ回数を増やせます。かむ回数を増やすためにおすすめしたい食品は、未精製のお米やパン(玄米やライ麦等)、いも類、野菜、きのこ類、海藻、豆類、果物などです。これらは、食物繊維が多い食品でもあり、腸内細菌のえさになるので腸の調子をととのえることにもつながります。
また、弾力があってかみ切りにくいもの(こんにゃく・いか・えび・もち・干ししいたけなど)や硬さのあるもの(干物・乾物・ナッツ類、フランスパンなど)も取り入れてみましょう。
食材を大きめに切る
歯ごたえを残すような加熱調理
「揚げる」「網焼きにする」などの調理法により
水分が少ないメニューにする
意識すると、ゆっくりかむことにつながりますよ。よろしければ試してみてくださいね。
しっかりかむことで、胃や腸のはたらきがよくなり、腸内環境をよい状態に保てます。腸内環境のバランスがくずれると、食べたものを消化・吸収する力が下がります。すると、筋力や骨量の低下・免疫力や体力の低下といった、さまざまなからだへの影響が出てくることもあります。 かむ力・飲み込む力にも筋力が必要なので、かむ回数を日頃から意識しましょう。食物繊維や発酵食品を毎日しっかりとって腸内環境をととのえることも重要です。白米を玄米やもち麦などの雑穀米に置き変えるだけで、自然とかむ回数が増えますよ。 また、食事の前に口や舌を動かす体操や、だ液が出やすくなるマッサージなどをするのもよい方法です。 かむ力・飲み込む力を保てるよう、ぜひ意識してみてください。
【執筆・監修/Eatreat管理栄養士 矢崎海里】 <参考文献> ● 中村丁次:「栄養食事療法必携」 第4版、医歯薬出版株式会社、 (2020) ● 吉田企世子、松田早苗:「正しい知識で健康をつくる あたらしい栄養学」、高橋書店、(2021) ● 厚生労働省 歯科保健と食育の在り方に関する検討会:「歯科保健と食育の在り方に関する検討会報告書(概要) 歯・口の健康と食育~噛ミング 30(カミングサンマル)を目指して~」 、厚生労働省、https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/07/dl/s0713-10a.pdf、(閲覧日:2023年11月10日) ● 厚生労働省:「速食いと肥満の関係 -食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」」、e-ヘルスネット[情報提供]、厚生労働省、https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-10-002.html、(閲覧日:2023年11月10日) ● 山田好秋:「日本咀嚼学会からの発信」、特定非営利活動法人 日本咀嚼学会、https://www.sosyaku.jp/info/file/info01.pdf、(閲覧日:2023年11月10日) ● 特定非営利活動法人 日本咀嚼学会:「食育と咀嚼の大切さ」、特定非営利活動法人 日本咀嚼学会、https://www.sosyaku.jp/file/pamphlet/pamphlet_221220.pdf、(閲覧日:2023年11月10日)
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