脂質管理はバランスが大事イメージ

《コレステロールに気を付ける食だより》

脂質管理はバランスが大事[第2回]

食事摂取基準(2020年版)ではコレステロールの目標量は示されていませんが、LDLコレステロールの数値が高い人は、食事から とるコレステロールの量に 注意が必要です。

 

コレステロールを多く含む食品には、肉・魚の内臓類、魚卵、卵、卵を使った菓子類などがあります。

 

また、これらの食品は、LDLコレステロールを上げやすい飽和脂肪酸も多く含まれることがあるので、食べ過ぎないことが大切です。ただし、高齢の方は、動物性たんぱく質を減らしすぎるとたんぱく質不足を招くこともあるので、不必要な制限はしないでくだ さいね。

コレステロール食材表画像

【食事で気をつけるポイント】

積極的に食べたい食品は、未精製のお米やパン、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻、大豆・大豆製品、ナッツ類です。大豆に含まれる大豆たんぱくには、コレステロールの吸収を抑える働きがあると言われています。また、大豆製品はたんぱく質が豊富なので、積極的にとるといいでしょう。

 

腸内環境のバランスが崩れると動脈硬化のリスクが高まるので、食物繊維や発酵食品をしっかりとって、腸内環境をととのえること
も大切です。

 

野菜をたくさん食べるのが難しい方は、主食のご飯に玄米やもち麦を取り入れることで、食物繊維を増やせますよ。発酵食品も取り入れて、手軽でおいしい食事を楽しみましょう。

食事イメージ

【執筆・監修/Eatreat管理栄養士 堀江 優子】
【参考文献】中村丁次(監修):「栄養の基本がわかる図解事典」、成美堂出版、(2020年)
公益社団法人愛媛県栄養士会:「特集「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」における脂質異常食事療法の基本方針」、『日本栄養士会雑誌』、2023年4月号、P6-7 伊藤貞嘉、佐々木敏(監修):「日本人の食事摂取基準 2020年版」、第一出版、(2020年)